【作家紹介】山田 博之さん

「音楽家の肖像」The VIBES展 ディレクターのサカヨリです。


山田さんの画をみると「真理」という言葉が浮かぶ。


スーパーリアルなタッチ(みんな知ってるあのスパイスのラベル!)から非現実的なタッチと構成によるドローイング、具象と抽象、ゆるかったりシャープだったり、揺らいだりど真ん中だったり、暗く明るく、密で素、あらゆる側面をあらゆる方法で軽々と(そんなわけないが)描き出しているように見える。

確かな技術とエモーショナルだけど丁寧な表現を縦横無尽に繰り出し、見たことがないけれど確かに存在するであろう「重要ななにか」を受け取ったような感覚になる。


でも理屈っぽいわけでもなく、単純に「見る歓び」を感じて気持ちよくなれる。どんなに暗い色使いや意味深な深みを感じたとしてもポジティブさを失うことはなく、すごくおおざっぱに言ってしまえば「わからないことだらけだけど美しくて素敵だな」という感覚は人生や世界のあり方そのものだ(と信じたい)。


汚れたものや悪しきものには真実が映りやすいとは思う。でも人間はたぶん「確かなもの」が欲しくて七転八倒してしまうのだと思うし、音楽にしろ絵画にしろ、直感的に「あ、わからないけどこれはたぶん真実だ」と美しいものに納得したいのじゃないかと思う。だから人は美しいものに心惹かれるのじゃないかと。

(個人の感想です。)


そんな山田さんの画で

生命の歓びをうたう盲目の超人

愛と平和の改革者

を見せていただきます。


誰がどんな顔でそこにいるのか、ぜひギャラリーで確かめてください。


山田博之

1961年生まれ。京都市出身。1982年京都嵯峨美術短期大学ビジュアルデザイン科卒業。2006年S&Bスパイス&ハーブパッケージイラストにて日本グッドデザイン賞。2014年 第24回ポーランドワルシャワ国際ポスタービエンナーレ入選。2016年 第7回中国国際ポスタービエンナーレ入選。facebookにて2011年より「1日1枚絵」を展開。山田博之イラストレーション講座主宰。東京イラストレーターズ・ソサエティー会員。日本図書設計家協会会員。2015年より東京装画賞実行委員長。

毎年、年頭に青山スペース・ユイにて、8月に銀座伊東屋にて個展を開催しています。

著作物:「ワタの絵本」農山漁村文化協会、「天からおりてきた河 インド・ガンジス神話」長崎出版、「せぼねのある動物たち新版」仮説社、「かえるのピクルス ダンスカ・タンスカ」ロクリン社

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